中国における電子廃棄物分解地 台州の健康現状調査報告

2.台州市W鎮N村における健康調査の概要(日程と内容)

 

第1回 台州市E-waste分解業関連者を対象とした無料健康検査

日時

2008年4月19日(土)、20日(日)

場所

N村

活動の概要

 6つの自然村によってできたN村の人口は約1400人だが、若者の大半が都市部に出稼ぎに行ったため、現在村には約1000人が暮らしている。

 N村の汚染が深刻な主な原因は、遅れた焼却方法で基板を燃やしていることにある。その大部分は日本、韓国からのもので、現地のいくつかの工房で処理している基板とプラスチックは、全て日本から来たことが判明した。

 焼却後の基板についてはさらに銅の取り出しが行われ、残渣は山谷などに捨てられる。

 健康検査は順調に行われ、ある程度の成果をあげることができた。各機関の最初の協力によるプロジェクトということで、少し慌しい点もあったが、関係各位が積極的に取り組み、作業を進めた。前段階の準備がやや不十分だった点と、さらに現地の人びとが非常にデリケートになったため、結局は一つの村N村だけで健康検査を行うことにした。

 検査一日目は300〜400人の村の農民・民工が健康検査を受け、アンケート件数は150〜200もある。

 N村の汚染状態が確かにひどかったが、分解作業者及び分解工房のボスは協力的ではなかった。あえて体のどの部分が悪いということを知らせるのを怖がって、検査には来なかったりした人もいたそうだ。そこで、4月27日再度村に入り、住民・民工たちに検査に来るよう呼びかけて、N村での健康検査活動を進めることにした。

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第2回 台州市E-waste分解業関連者を対象とした無料健康検査

日時

2008年4月27日(日)

場所

N村

参加者

T病院の専門家チーム、T医学院のボランティアたち

活動の概要

 Q鎮の約300人が専門家による健康相談を受けた。無料検査証(150人民元相当)のある約200人の住民がQ中心病院にて二次検査を受けた。検査項目は、心電図、三大検査、血液検査、肝機能、超音波検査及び内外科検査などがある。全ての検査結果及び報告は、病院がまとめて、各関係者に提供する。

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